麦芽糖は体に悪いのか気になっている人は、
小麦アレルギーやお腹がゆるくなるのかとか、
血糖値の上昇など、健康への不安があるのかもしれません。
この記事では、麦芽糖はどんなもので体に悪いのか、
還元麦芽糖との違いや危険性について調べたことをまとめています。
麦芽糖はどんなもので体に悪い?血糖値に影響はない?
麦芽糖が体に悪いという噂を耳にしましたが、
麦芽糖っていったいどんなものなのでしょうか?
あまりよく知らないという方でも、
実は知らないうちに口にしているのが麦芽糖なんです。
麦芽糖を簡単に説明すると、
酸もしくは麦芽や穀類(主に芽の部分)に含まれる酵素によって、
デンプンを分解して作られる糖のこと。
砂糖がこんなにも普及する以前だと、
菓子や甘味料に使用されるのは、
デンプンを麦芽酵素で分解した麦芽糖が主流だったんですよね。
麦芽糖でも、以前は大麦由来のものが一般的でしたが、
最近はとうもろこしやじゃがいもから作られているものが多いんだとか。
麦のデンプンを分解した糖をアルコール発酵して、
ビールが作られるのもこの原理ですね。
また、麦芽糖は加熱しても焦げにくいので、
溶かし込んだり煮詰めても結晶になりにくいのがメリット。
滑らかな食感が保てるので、
アイスクリームなどにもよく利用されていますよ。
なので、麦芽糖を知らなくても、
気づかないうちに食べている可能性は高いといえますね。
また、麦芽糖が体に悪いかどうかといえば、
甘みが穏やかなので摂りすぎには注意が必要かもしれません。
その理由は、麦芽糖はブドウ糖が2つ結びついた糖類で、
甘さは砂糖の35%程度なのに、
食後の血糖値上昇は砂糖よりもやや高いというデータがあるから!
血糖値の上昇が気になる人には、麦芽糖はあまりおすすめできませんが、
低エネルギー甘味料としてよく利用される
還元麦芽糖(マルチトール)というものがあり、こちらのほうがおすすめです。
麦芽糖と還元麦芽糖(マルチトール)は同じ?どう違う?
麦芽糖に名前がよく似ているもので、
『還元麦芽糖(マルチトール)』という糖があります。
還元麦芽糖(マルチトール)とは、
ブドウ糖とソルビトール(糖アルコール)が結びついた糖のこと。
糖アルコールは体内に吸収されにくいので、
血糖値上昇が穏やかで低エネルギーな甘味料として、
健康を気にしている人には人気がありますね。
還元麦芽糖の主原料は麦芽糖ですが、
還元麦芽糖は糖質に分類され、麦芽糖は糖類に分類されます。
また、還元麦芽糖は甘さが砂糖の8割程度なのに、
なんとカロリーは砂糖のなんと約半分!
逆に、麦芽糖は砂糖の3割程度しか甘さを感じないのに、
カロリーは砂糖とほぼ同じなので、なんか損した気分に……。
なので、ダイエットしている人には、
砂糖の代用品の甘味料として還元麦芽糖のほうが人気ですね。
麦芽糖とブドウ糖と水あめの違いは?
麦芽糖とブドウ糖と水あめ、同じ糖でも違いが何なのか、
よくわからないという人も多いかもしれません。
ブドウ糖とは、果物などに多く含まれる糖質の一種。
ブドウ糖(グルコース)は単糖類ですが、
ブドウ糖+ブドウ糖の2つ結びつくと二糖類という糖に変化します。
この二糖類に分類されるのが麦芽糖で、主に水あめの主成分。
ただ、ブドウ糖は水あめとは違い商品ではなく成分なので、
ブドウ糖や麦芽糖などの混合物が、
水あめの中に入っているということになりますね。
麦芽糖は小麦アレルギーでも食べていい?
麦芽糖には、『麦』という文字が使われているので、
小麦アレルギーの人は、食べていいのか不安に感じると思います。
でも、麦芽糖は大麦を発芽させてから、
とうもろこしなどのデンプンとあわせて作られるもの。
なので、原材料表示に『小麦を含む』と記載がなければ、
基本的に小麦は使われていないんですよね。
ちなみに、麦茶の原料である大麦やライ麦、
最近人気のオートミールなどのオーツ麦などは、
小麦アレルギーでも除去する必要はないといわれます。
ただし、気になるのが小麦アレルギー以外の麦のアレルギーがある人。
アレルギー表示の義務は『小麦』だけなので、
万が一ほかの麦が入っていたとしても記載されず、
微量でも麦に反応がある人は、控えたほうがいいのかもしれませんね。
赤ちゃんと妊娠中の妊婦さんも食べられる?
麦芽糖は赤ちゃんや妊娠中の妊婦さんでも食べられるのか、
気になっている人は多いかもしれません。
実は、麦芽糖は赤ちゃんの便秘治療薬としても利用されている
『マルツエキス』の主成分たっだりします。
麦芽糖にはゆるやかな発酵作用があって、
赤ちゃんの腸の運動を活発にしてくれるんだとか。
おだやかな排便を促してくれるというので、
副作用の不安の少ない安心で安全な成分というわけですね。
もちろん、麦芽糖は妊娠中や妊婦さんも食べてもいい調味料ですが、
摂取しすぎるとおなかが緩くなる人も。
カロリーが低いからと言って、食べすぎないほうがいいですね。
麦芽糖や還元麦芽糖はおなかを壊す?
麦芽糖は赤ちゃんの便秘薬としても利用されるので、
腸が弱い人なんかは、お腹を壊すのかとヒヤヒヤしてしまうかもしれません。
でも、実は麦芽糖よりも還元麦芽糖の方がおなか緩くなりがち。
その理由は、還元麦芽糖が腸内で消化されず、体外に排出されてしまうから。
なので、低カロリーで腸に吸収されずダイエットにいいからといって、
還元麦芽糖も食べすぎないことが大切ですね。
麦芽糖は体に悪い?還元麦芽糖との違いのまとめ
麦芽糖についてよく知らないという人でも
いろいろな食品に使われているので、
気づかないうちに食べている可能性は高いのが麦芽糖です。
だからこそ麦芽糖が体に悪いかは気になりますよね。
私が麦芽糖について調べた結果は、
体に悪いとか危険性があるとまでは言えないにしても
食べ過ぎには要注意ということがわかりました。
なぜかというと、麦芽糖は砂糖の35%程度の甘さにもかかわらず、
食後の血糖値は砂糖よりも上がりやすいからなんですよね…。
なので、糖分の摂り過ぎが気になるという人や食後の血糖値に注意している人は、
麦芽糖よりも低エネルギー甘味料として人気のある還元麦芽糖のほうがおすすめ。
還元麦芽糖は甘さこそ砂糖の8割程度ですが、カロリーは砂糖の約半分なので、
自炊のときに砂糖の代わりに使えば、ダイエットにも繋がりそうです。
糖質オフを意識している人は、一度試してみる価値はあると思いますね。