夕顔と冬瓜の違いは何かとか、
そもそも同じ種類じゃないのかなど、
世間には知らなくてもいいけど気になることって多いです。
だから、もし「夕顔と冬瓜の違いは何?」なんて、
子どもに聞かれでもしたら、
明確に説明することって難しいですよね。
この記事では、夕顔と冬瓜の違いについて、
同じものだと混同されがちな理由や
調べたことをまとめてご紹介します。
冬瓜と夕顔の違いと共通点
冬瓜と夕顔は同じウリ科の植物というのが共通点ですが、
見た目からして別の植物で、主に皮や花の色や形が違います。
2つに割って断面を見ても違いがあり、
中身の硬さや空洞があるかないかが違っています。
皮の色:緑色 形:横に楕円形 花の色:黄色
中身:硬め 断面:空洞あり
【夕顔】
皮の色:黄緑色 形:細長い/丸い 花の色:白
中身:柔らかめ 断面:空洞なし
冬瓜は、アジア原産の一年草で、
大きいものでは長さ80センチにもなるんだとか。
しかも、冬瓜という名前にも関わらず、収穫時期は夏。
冬瓜という名前の由来は、保存性の高い植物という説が有力で、
夏に収穫して冬まで貯蔵しておけるというのが
理由のひとつと言われているんですね。
夕顔は、夕方に白い花を咲かせることから名付けられ、
ひょうたん(ナガユウガオ)と同じ種類になりますが、
食用のものはマルユウガオの実。
マルユウガオはかんぴょうの原料で、
ここが冬瓜との一番の違いになりますね。
ちなみに、よく似たもので、冬瓜と夕顔はウリ科ですが、
朝顔と昼顔や夜顔は、ヒルガオ科の植物に分類されるんですよ。
冬瓜と夕顔の味は?調理法も同じでいいの?
冬瓜と夕顔は、そのもの自体に味はほとんどありませんし、
加熱時間が短くてもすぐ柔らかくなるので、味も染みやすいのが特徴。
なので、煮物や汁物やあんかけなどの料理に使われたり、
酢の物や漬物、砂糖漬けやシロップ煮にも利用されています。
蔓や若葉は炒め物にすることもできると聞きますが、
一般的に食べられているかどうかは疑問。
というのも、私が子どものころは、
実家の畑で冬瓜をたくさん作っていて、
実はしょっちゅう食べた記憶はあるのですが、
蔓や若葉を炒め物した記憶はないんですよね。
おそらく、蔓や若葉を食べていたのは、
食べ物が今よりなかった時代の話で、
近年は実しか食べてないと思います。
また、乾燥させた種子は漢方薬として用いられることがあり、
利尿・排膿の効果があるともいわれています。
夕顔は、丸い形のものが食用で、
この実を細長く切って乾燥させたものがかんぴょう。
よく、お寿司の具材や汁物に使われていますよね。
沖縄なんかだと、夕顔は冬瓜と同じように
煮物や汁物に使うほか、炒め物や胡麻和えも使うんだとか。
冬瓜も夕顔も水分を多く含んでいますが、
そのもの自体に味はほとんどありません。
なので、どんな味付けにも染まってくれますね。
低カロリーで食物繊維が豊富なので、
ダイエット向きの食材という声もありますが、
栄養価はあまり期待できません。
なので、冬瓜や夕顔だけを食べるダイエットは、
あまりおすすめできませんね。
冬瓜と夕顔のレシピでおすすめは何?
冬瓜、夕顔のレシピでおすすめは煮物です。
そのもの自体に味がないので、
いろいろな調味料を吸って美味しくなってくれますよ。
冬瓜(夕顔) 1/2個
だし汁400ml
※本みりん 大さじ1
きび砂糖 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
片栗粉 大さじ1(水大さじ1で溶いておく)
①3㎝くらいの輪切りに切っておく
②ワタを取って一口大に切りだし汁と一緒に煮る
③透き通るような感じになるまで10分ほど煮る
④※を順に入れて3分ほど煮たら最後にとろみをつける
冬瓜や夕顔の料理は、温かくても冷たくても
美味しく食べられるし、柔らかいのが特徴。
なので、子どもからおじいちゃんやおばあちゃんまで、
食べやすい食材になりますね。
夕顔はかんぴょうと同じでひょうたんのこと?毒があるって本当?
夕顔の実を削って乾燥させたものが、かんぴょうとなります。
苦味のある皮の近い部分と、線状の種の部分は取り除くので、
1玉からできるかんぴょうの量は意外と少なく、たったの200g。
1玉から少ししか取れないので、
かんぴょうって貴重なのかもしれません。
40gくらいで平均500円くらいはするので、
今まで高いと思っていたのですが、
貴重だとわかると仕方ないなと思ってしまいますね。
夕顔に毒があると言われてしまうのは、
実際には夕顔ではなくひょうたんに毒性があって、
混同されやすいからなんですよね。
食用の夕顔とひょうたんは同じ夕顔ですが、形も用途も違います。
夕顔と間違ってひょうたんの中の
『ククルビタシン』を食べてしまうと吐き気や下痢、
腹痛などの食中毒症状が出ることがあるので要注意です。
冬瓜と夕顔の保存方法は?
冬瓜は夏に収穫して、常温で冬まで保存できると言われるほど、
保存性の高い食べ物です。
冬瓜と名付けられた理由も、ここから来ているんですよね。
冬瓜や夕顔の保存方法は、まるごとのままで、
直接日光の当たらない風通しの良い場所で保存すればOK。
具体的には、14℃以下の冷暗所が保管場所の目安です。
賞味期限は、冬瓜が2〜3ヶ月で、夕顔2〜3週間程度。
夕顔の方が保存期間が短いので、気をつけましょう。
また、冬瓜と夕顔は、下茹での状態なら冷凍保存も可能で、
冷凍保存する場合は、押しつぶさないように冷凍するのがコツですよ。
茹でるとすぐに柔らかくなるので、形が崩れやすく、
気をつけて冷凍庫に入れて下さいね。
冷凍保存の場合は、保存期間は約一ヶ月程度で、
青臭さやアクが抜けて食べやすくなるので、冷凍保存もおすすめですよ。